乃木坂46の元メンバーが切り込む「年収の壁」議論の行方
日本テレビ系の番組「ウェークアップ」にて、政治ジャーナリスト田崎史郎氏が所得税の「年収103万円の壁」が178万円に引き上げられる可能性について、元乃木坂46の山崎怜奈さんからの質問に答える形で議論されました。
年収の壁問題とは?
この問題は、自民、公明、国民民主の3党協議にて議論されている所得税基礎控除の引き上げについてのものです。現行の「103万円の壁」を178万円に引き上げる提案がなされています。特に問題となっているのは、給与収入に対する基礎控除の段階的な引き上げです。
自民党案と公明党案の違い
自民党案では、給与収入が200万円相当以下の人には基礎控除を37万円上乗せし、恒久的に160万円にするというものです。一方、200万円以上500万円以下の人には今年と来年分に限り、基礎控除を10万円上乗せするという2段階方式が提案されました。しかし、この案には年収制限が設けられており、公明党と国民民主も難色を示しました。
公明党が提案する4段階方式
公明党は、自民党案の2段階方式に代わる4段階方式を提案しました。これは年収制限の上限を850万円まで引き上げるというもので、国民民主に新たな与党案として示されました。国民民主党は、依然として178万円を目指していますが、党内での合意に至るかは不透明です。
田崎氏の分析と国民民主党の対応
田崎氏は、「公明党は誠意を示したが、現状では誠意が通じにくく、いまだ党利党略が動いている」と指摘しました。また、「国民民主は与党案に同意しない可能性が高い」と分析しています。更に、田崎氏は「柔軟に対処することも一つの方法であるが、国民民主党はネット世論を非常に気にしており、批判を避けようとしている」と語りました。
山崎怜奈さんが見た政治の現状
番組内で山崎さんは「自民党は公明党案を提示し、国民民主党への配慮を見せたと思いますが、今後どのように動くと考えますか」と田崎氏に問いかけました。これに対し田崎氏は、「柔軟な対応も必要だが、永田町ではその立ち回りが難しい状況です」との私見を述べています。
このような背景の中で、乃木坂46の元メンバーである山崎怜奈さんの意見が、政治の議論に新たな視点を与えるものとして注目されています。