ゼレンスキー大統領とトランプ大統領の激しい応酬:ウクライナ支援の行方
トランプ米大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領を大統領執務室に迎え、首脳会談を行いましたが、この会談は大変険悪な雰囲気の中で行われることになりました。珍しいことに、会談は公の場での激しいやり取りに発展し、今後の米国によるウクライナ支援の不透明な状況が明らかになりました。
緊張高まる米ウクライナ関係
トランプ大統領とバンス副大統領は、ウクライナへの支援に対する感謝の意が不十分であるとしてゼレンスキー大統領を批判しました。トランプ大統領はウクライナの立場が非常に厳しい状況にあると指摘し、ゼレンスキー大統領がロシアとの和平合意を妨げていると責めたのです。
トランプ大統領は「あなたの今の立場はそれほど良くない。非常に悪い立場に自らを追い込んでいる」と述べ、協力があるならカードが手に入るとも語りました。しかし、ゼレンスキー大統領は「私はカード遊びをしているわけではない」と強く反論しました。
再燃するゼレンスキー大統領批判
会談はさらに白熱し、トランプ大統領は「あなたは数百万人の命でギャンブルをしている」とゼレンスキー大統領を非難しました。バンス副大統領も、「一度でも『ありがとう』と言ったことがあるのか」と問いかけるなど、ゼレンスキー大統領を批判しました。
会談後、両首脳はそれぞれ別々の部屋に入り、予定されていた共同記者会見は中止になりました。ウクライナ側はこの結果に抗議し、協議の継続を求めましたが、合意には至らず、ゼレンスキー大統領はホワイトハウスを後にしました。
ゼレンスキー大統領とトランプ大統領の反応
トランプ大統領は、この会談後、インターネット上でゼレンスキー大統領が「和平の準備ができる」まで再会談はないと表明しました。一方で、ゼレンスキー大統領は「ありがとう、米国。あなた方の支援に感謝する」とX(旧ツイッター)に投稿し、米国への感謝の意を改めて示しました。
さらに、ウクライナ国防省はテレグラムで「私たちにはやるべきことがある。ウクライナに栄光あれ」との声明を発表しました。
ロシアの反応と国際的な影響
プーチン大統領の特使であるキリル・ドミトリエフ氏は、Xで応酬の様子を「歴史的」とコメントしました。また、ロシアの国営通信社もこの出来事を大きく報じ、ゼレンスキー大統領の動向に注目が集まっています。
ロシアの報道機関は、ゼレンスキー氏がホワイトハウスでの行動を「ヒステリー」と評するなど、批判的な姿勢を強調しています。
会談前の動向と今後の展望
この会談の前日、ゼレンスキー大統領は米上院代表団と会談し、ウクライナへの継続的な軍事支援や安全保障について議論しました。ゼレンスキー大統領は、「米議会の揺るぎない支援に感謝する」と表明し、米国との関係を強調しました。
今後のウクライナ支援の行方は不透明なままですが、国際社会の関心は高まりつつあります。この状況をどのように打開していくのか、ゼレンスキー大統領のリーダーシップに注目が集まります。