サンティの視点から見るラ・リーガ審判問題を巡るマドリーとバルサの論争
ラ・リーガ第22節の試合後、レアル・マドリーは審判に対する批判を開始しました。ヴィニシウス・ジュニオールのゴールが取り消され、キリアン・エムバペに対する悪質なタックルをしたカルロス・ロメロが退場とならなかったことが引き金となりました。この問題に関し、マドリーが提出した書状は、多くの識者やサッカー関係者から非難を浴びています。
審判批判を巡る多様な視点
マドリーの批判は、スペインフットボール連盟(RFEF)およびスペイン政府のスポーツ上級委員会(CSD)に向けられたものでした。スペイン紙『スポルト』の元編集長ジョゼップ・マリア・カサノバス氏は、特に3つの矛盾点を指摘しました。
- 今シーズン最も多くのPKを得たチームはマドリーで、合計10回、バルサは5回。
- 前節までPKを取られなかった唯一のチームはマドリーで、22節まで1本も取られていなかった。
- 昨シーズン最も少ないPKを取られたチームもマドリーで、38試合中わずか1本。
これらの数字についてカサノバス氏は、「数字は欺けない。最も審判から恩恵を受けているマドリーが不満を言うとは驚きだ」と述べています。
サンティの見解:マドリーとバルサの核心的対立要因
さらに、『ムンド・デポルティボ』の編集長サンティ・ノジャ氏はこの論争について、「マドリーは戦争を求めている」と述べました。これは、マドリーが欧州スーパーリーグの実現を目指し、自らの利益を追求する姿勢を強調した発言です。サンティは、現在のバルサの好調がマドリーの反発を招いていると指摘し、若手選手たちの活躍がマドリーを苛立たせていると分析しています。
サッカー界の反応と今後の展望
『スポルト』紙のトニ・フリエロス氏は、「マドリーの書状は常軌を逸した侮辱行為だ」と述べ、マドリーの審判制度批判を厳しく非難しています。彼にとって、たとえVARや審判制度に改善余地があるとしても、このような形での批判は適切ではないと感じているようです。
一方で、バルセロナ側は、この状況を利用して自らの立場を強める姿勢を見せています。バルサの若手選手たちが続々と台頭し、チームの人気が高まっていることが、マドリーに対する余計な圧力となっているのかもしれません。
今後のラ・リーガの行方とともに、この対立がどのように展開されていくのかが注目されています。マドリーがこの状況からどのように立ち直り、またバルサがどのように勢いを維持していくのか、その動向はファンや専門家たちの関心を集め続けるでしょう。