DMMBitcoin(DMMビットコイン)の暗号資産取引所廃業の背景と今後の展望
DMMBitcoinの廃業について
2024年5月に発生した482億円相当のビットコイン(BTC)不正流出を受け、DMMビットコインが廃業する方針を固めたと12月2日、日経新聞が報じた。SBIグループの暗号資産取引所SBIVCトレードに2025年3月頃に顧客資産が譲渡される見通しとなっている。
DMMBitcoinの事業規模
DMMビットコインは24年3月期に45万の顧客口座と962億円の預かり資産を保有しており、これらは全てSBIVCトレードに移管される予定。譲渡額は30億~50億円程度とされている。
流出資産対応と経過
DMMビットコインは不正流出発生後、550億円を調達し、顧客資産を全額保証。ビットコインの買い戻しはすでに完了しているが、一部のサービス制限が続いていた。金融庁から業務改善命令を受け、引き続き改善と再発防止に取り組んでいる。
DMMグループの展望
DMM CryptoはWeb3事業「Seamoon Protocol」の中止を発表し、資金調達からわずか1か月で撤退を決定。急速な事業環境変化による持続可能性の課題が影響している。
2日午前9時時点でDMMビットコイン側からの発表はないが、一連の展開は、DMMグループの暗号資産取引所廃業とWeb3部門の事業撤退を示唆している。
|文:栃山直樹|画像:DMMビットコインWebサイトより(キャプチャ)