怒髪天・増子直純が身をもって学んだ揺るぎない信念
包丁の実演販売員、雑貨店長を経てバンド活動再開
音楽ライターの松永良平が、さまざまなアーティストに“デビュー”をテーマに話を聞く連載「あの人に聞くデビューの話」。前回に引き続き、怒髪天・増子直純をゲストに迎えてお届けする。3年間の活動休止期間の間に、さまざまな職業に就いた増子が再び歩み始めたバンド生活。音楽生活40周年を迎えた彼が描く、一筋縄ではいかない信念に迫る。
バンド以外の仕事から学んだこと
バンド以外の仕事から得た学びは多かった。3年間の休止期間中に、増子は金を稼ぎ、さまざまな人々と出会い、社会について新たな気づきを得た。これにより、バンド活動を再開した際、歌詞の内容や表現が変化し、時代に即したメッセージを届けるようになった。
38歳で訪れた再デビュー
38歳で訪れた再デビューは、何かを得るだけでなく、一度断ったものに立ち向かう覚悟を示した。テイチクでの再デビューは、自分たちの音楽を貫き、熱意を持って応援してくれる人々に支えられながら成長していく姿勢を示した。
時代の変化は無視!
時代の変化や新しい音楽への流行に柔軟に対応することも大切だが、増子は自らの音楽を貫き、他者の期待や時流に左右されることなく、自分らしい音楽を作り続けることの重要性を説いている。
増子直純(マスコナオズミ)
ロックバンド・怒髪天のボーカル。1966年、札幌市出身。一度観たら忘れられないエモーショナルなライブスタイルと、その真逆をいく流暢なMCが混在するステージは圧倒的。気さくなキャラクターで「兄ィ」の愛称で親しまれている。
松永良平
音楽ライターの松永良平は、熊本県生まれ。音楽の知識と経験を活かし、雑誌やWebなどで執筆活動を行う。多彩な記事や書籍を通じて、音楽シーンに貢献している。