半世紀を超えて愛されるヒーローシリーズ:「秘密戦隊ゴレンジャー」と「仮面ライダーストロンガー」の意外な繋がり
秘密戦隊ゴレンジャーの誕生
1975年4月5日、特撮ファンにとってのエポックメイキングな日となった。この日、二つの新たなTV特撮番組がスタートしたのだ。一つは「仮面ライダーストロンガー」、もう一つが「秘密戦隊ゴレンジャー」である。2025年の現在でも、これらの番組は多くのファンに愛され続けている。
東映と石森章太郎先生の絆
これらの作品はいずれも制作は東映、原作は漫画家の石森章太郎(のちに石ノ森章太郎に改名)先生が手がけたものとなっている。この共通点は有名だが、これを超える深い関係性も存在している。まずは当時のテレビ業界の背景を理解する必要がある。
放送局の「腸捻転」問題とネットチェンジ
1970年代の日本のテレビ業界では、「腸捻転」と呼ばれる放送局間のネットワーク上の問題が存在した。それは、関東圏と関西圏でテレビ番組が放送される局が異なっていたためだ。この問題が「ネットチェンジ」によって解消されることになった。「ネットチェンジ」とは、簡単に言えば、番組が放送されるテレビ局が変更されることである。
仮面ライダーシリーズと秘密戦隊ゴレンジャーの放送時間変更
1975年4月から、人気特撮の「仮面ライダー」シリーズはNETからTBSに移り、放送時間も19時30分から19時に移動。それに伴い、新しい作品がNETの19時30分枠に必要となり、そこで生まれたのが「秘密戦隊ゴレンジャー」だった。「ゴレンジャー」は「仮面ライダー」に匹敵する作品として制作され、多くの視聴者を獲得した。
ライダーと戦隊とのさらなる深い宿縁
これまでの話でも「仮面ライダー」と「スーパー戦隊」シリーズの深い関係は十分に窺えるが、これに加え、両者は同じ東映と石森章太郎という創造者により誕生したという絆もまた一枚岩のように両作品を結びつけている。これらの作品は、単なる視聴率争いを超えて、視聴者にかけがえのないヒーローストーリーを届け続けているのだ。
まとめ
「秘密戦隊ゴレンジャー」は、「スーパー戦隊」シリーズの第1作として、日本の特撮文化に大きな影響を与えた作品である。同時期の「仮面ライダーストロンガー」も同様に特撮ファンにはかかせない存在となっている。これらのヒーローが生まれた背景には、放送局のネットワークの問題を契機にした特撮制作の変革が隠されていたのだ。