四輪駆動を備えたオモダ9:英国で登場する中国製SUVの新潮流
中国の自動車ブランド、オモダ(Omoda)は、新型SUV『9』を英国市場に投入します。このフラッグシップモデルは、四輪駆動システムを特徴とし、英国での価格は4万4990ポンド(約870万円)からと発表されました。発売は5月を予定しており、四輪駆動を活かした多彩な走行性能で注目を浴びています。
四輪駆動がもたらす走行性能とライバル車との比較
オモダ9は、1.5Lターボガソリンエンジンと前後に1基ずつ搭載された電気モーターによる四輪駆動を採用しています。合計出力は449ps、最大トルク71.3kg-mを発生し、この価格帯でBMW X3、レクサスNX、ボルボXC60などのライバル車と比較しても競争力を持っています。
充電性能とバッテリー技術
駆動用バッテリーには中国大手のCATL製34.4kWhバッテリーが採用され、150kmの電気のみでの走行が可能です。最大70kWでの充電が可能であり、エネルギー密度は同等のリン酸鉄リチウムイオン(LFP)バッテリーと比較して約20%高いとされています。
車両の快適性とその工夫
オモダ9は洗練性に重きを置き、音響的に最適化されたミシュラン製タイヤや二重ガラスのウィンドウを装備しています。また、磁性流体ダンパーと共に6種類のドライブモード(エコ、ノーマル、スポーツ、マッド、スノー、オフロード)を選べるため、四輪駆動の性能を最大限に引き出すことができます。
インテリアと機能性
内部には24.6インチの一体型ディスプレイが広がり、インフォテインメントやインストゥルメント・パネル等が統一されています。日常的に使用するクライメートコントロールには物理スイッチが設けられ、4席のメインシートにはヒーターとベンチレーション機能が付いています。
安心の保証内容
英国では7年または16万kmの保証があり、バッテリーについては8年保証が付いています。これにより、購入者に長期間の安心を提供します。
将来の展望:オモダ3の予告
オモダは今年後半には新型オモダ3も導入予定です。このBセグメントSUVは日産ジュークのライバルとして期待され、2万ポンド(約390万円)未満の価格で市場投入される見込みです。
オモダブランドはスタイルとサステナビリティを重視し、中国をはじめインドネシア、オーストラリア、ニュージーランドにも展開。昨年より欧州市場に参入し、その躍進を続けています。