震災の記憶を紡ぐ新しい声~高崎春アナの挑戦
フジテレビ系のドキュメンタリー番組「わ・す・れ・な・い~福島と能登から 語り継ぐ震災の記憶」が11日に放送されました。入社1年目の高崎春アナウンサーは、東日本大震災の記憶を伝えるための新たな取り組みについて語りました。
被災地への「怖さ」と再生した町並み
高崎アナは小学校3年生の時に東日本大震災を経験しました。今回、彼女は福島第一原発から20キロ圏内に位置する楢葉町を訪れ、その際の心情について「被災地に向かうのは正直怖かった」と明かしました。そして、「復興された町並みを見て、何も感じなかったらどうしよう」との不安も抱えていました。
浪江町立請戸小の訪問と語り部の意義
高崎アナは震災遺構として保存されている浪江町立請戸小を訪れ、現地で震災の語り部として活動する女性に直球の質問をぶつけました。「私が語り部として話していいのでしょうか」と。これに対し、女性は「被災地で見たこと、聞いたことを身近な人に伝えるだけでも、それは立派な語り部だ」と温かい言葉をかけました。
新たなメディアとしての「語り手」
高崎アナは「今、自分ができること」として、震災の記憶を伝えるための新たなステップを踏み出しました。その一例として彼女は、いとうせいこう著「東北モノローグ」の朗読を通じ、震災の記憶を多くの人に届ける活動を始めようとしています。高崎アナは、「語り部にはなれないけれど、語り手にはなれる」という信念のもと、ブース内で懸命に言葉をつむいでいました。
Instagramでの公開と未来への抱負
高崎アナは自身のInstagramで番組出演を事前に告知し、取材を通じて感じたことを共有しています。その中で「上垣アナの災害遺構探訪記でも紹介しています」と伝え、SNSを活用した情報発信にも積極的です。
高崎アナの背景と今後の展望
茨城県出身の高崎アナは、日本赤十字看護大学看護学部を卒業し、2024年にフジテレビへ入社しました。看護学の知識と経験を活かしながら、今後も「上垣アナ」としてメディアを通じて震災の記憶を伝える役割を果たしていくことでしょう。