モルドバのエネルギー危機と計画停電の実施状況
計画停電の背景
ロシアが旧ソ連構成国モルドバに対する天然ガスの供給を停止し、これが原因でモルドバの沿ドニエストル共和国で計画停電が行われる事態に至った。この地域は親ロシア派が多数を占め、ロシアの影響下にあることで知られている。計画停電は、地元メディアによると、家庭向けの集中暖房が停止し、厳しい寒波に直面している中で供給が需要に追いつかなくなったため、実施されたと伝えられています。
計画停電の実施方法と影響
地域は4つのグループに分けられ、午後6時以降、約1時間ずつ計画停電が実施された。この停電は、集中暖房の停止により家庭での暖房手段が限られており、冷え込む家庭が増えた結果、電力需要が急激に増加しました。沿ドニエストルの「大統領」は、電力の急増が事故を引き起こす可能性を指摘し、今後も停電が続くおそれがあると述べています。
ロシアのガス供給停止とその影響
ロシアはウクライナ経由で沿ドニエストルに天然ガスを供給していましたが、ウクライナが昨年末に通過契約の延長を拒否し、モルドバ側との債務問題が解決されない限り、供給停止は続く見通しです。この供給停止の直接的な結果として、地域では約1500棟の集合住宅で集中暖房や給湯が停止し、約7万2千の住宅でガス供給が中断されました。政府は住民に薪ストーブの利用が呼びかける状況となっています。
工業分野への影響
経済にも大打撃となっており、特に工業分野が厳しい状況に直面しています。食品関連を除く多くの企業が操業を休止しており、地域経済にとって重要な収入源が停止したことで、さらに経済的な困難が予想されます。